17種以上のスパイスで作る神谷町・大門のスパイスカレー

スパイスカレー新海

グリーンとブラック

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筆者と学ぶスパイス講座第3弾。

前回はカレーに欠かせないクミンをご紹介しました。

当店のメニューに載せている「使用しているスパイス一覧」を見ていたところ、「あれ、色違いで同じ名前のスパイスがある」と、気になるものを発見したので、それを学んで、紹介したいと思います。

その名も「カルダモン」です。

それでは行ってみましょう。

 

カルダモンについて

カルダモンは最も古いスパイスの一つです。

その香りはユーカリ及び樟脳系の香りにかすかなレモンの香りが混じったような爽やかさで上品な香りで、その為「スパイスの女王」と呼ばれることがあり、「高貴な香り」あるいは「香りの王様」とも形容されています。

また、カルダモンはなんとバニラとサフランに次いで世界で3番目に高価な香辛料だそうです。

ちなみに、日本名では小豆蒄(しょうずく)といいます。

日本にいつ頃入って来たのかははっきりとわかってはいませんが、料理用ではなく生薬として入って来たのではと考えられています。

 

グリーンカルダモンとブラックカルダモン

インド料理全般には欠かせないカルダモン。

実は、日本のスーパーで売られているほとんどが「グリーン」カルダモンなんです。

また、グリーンとブラックでは、香りも味も、見た目も異なる別種というのも初めて知りました。

 

グリーン

インドからマレーシア方面で採取される。

1センチ程度のさやに黒い種が10~20粒程入っている。

ホワイトカルダモンもグリーンカルダモンを漂白したもので、同じ種。

 

ブラック

こちらは純粋なカルダモンとは異なる種類。

さやが名前の通り黒や茶色をしていて、大きさも2センチ以上になる。

表面がグリーンよりもざらついていて、その中にタネが40~50個入っている。

 

カルダモンの歴史

歴史的には紀元前1000年以上前から、インドではアーユルヴェーダに用いられていて、徐々にヨーロッパに持ち込まれました。

ヨーロッパではその香りを生かして口臭予防や、消化器系の薬で、解毒剤としても使われていたそうです。

古代エジプトでもカルダモンは利用されていましたが、神殿では神に捧げる香として焚かれていたようで、このカルダモンの効能を語る上で、有名な逸話が残っています。

紀元前1世紀、黒海南岸に面した小国ポントスのミトリダテス6世は日ごろから毒殺を恐れて毒薬や解毒剤の研究を行っていました。

好戦的なミトリダテスは小アジア各地で戦闘を繰り返しますが、ついにローマとの最後の戦いに敗れたミトリダテスは自ら命を絶とうとしました。

しかし、常用する解毒剤の効果の為、服毒自殺に失敗し、挙句には部下に殺させたそうな…。

その後、ミトリダテスの解毒剤はローマ皇帝ネロの知るところとなり、やがて万能薬「テリアカ」として完成を見ることになりました。そのミトリダテスの解毒剤やテリアカの原材料としてグリーン・カルダモンが使われていたそうです。

 

カルダモンの効果と効能

さて、カルダモンの歴史について紹介しましたが、次はどういった効果があるのかを見ていきたいと思います。

 

 

①疲労回復

疲労回復というと、梅干しやレモンなどのクエン酸を含むすっぱいものをイメージする人もいるかもしれませんが、実はカルダモンにも疲労回復効果があると言われています。

また、心をほぐして精神を落ち着かせることから、精油としてアロマの世界でも使われています。

こういった精神面も関係し、カルダモンは疲労回復効果があるといわれているのかもしれないですね。

 

②整腸作用

カルダモンは消化器官の不調を改善し、唾液や胃液の分泌を促して消化を助けてくれる働きがあるとされています。

腸内に溜まったガスを出してお腹を整えてくれる為、なんだか食欲がないという時や、胃の調子が悪いという時におススメのスパイスなんです。

冷房の効いた部屋に長時間いたり、暑さのあまり、冷たいものを飲みすぎて体調が悪くなりがちな夏こそ、「カレーなどのスパイスの効いたものを食べて力をつけよう」というのは、こういったことも関係しているのかもしれません。

 

③体温の上昇

スパイスたっぷりのカレーやお茶などを摂ると体がポカポカしてきますが、カルダモンにもその効果があり、汗をかきやすくする為、冷え性に悩んでいる方や、風邪の引きはじめなどに紅茶に入れて飲むなどすると、体の芯から温めることが出来ます。

※妊婦への安全性は100%確証が持てないようなので、妊娠中の人でカルダモンを摂取したい場合は、念の為主治医に確認するようにお勧めします。

 

④口臭予防

インドでは、口臭予防として広くカルダモンが使用されており、お酒を飲む前や香りの強いものを食べる前後にカルダモンをホールの状態で噛む習慣があるのだそうです。

 

カルダモンの使い方。

では最後に、カルダモンの使い方や使われている方法について紹介します。

 

①スパイスとして

最も馴染みのあるカルダモンの使用方法はスパイスではないでしょうか。

カレーをはじめ、チキンや煮込み料理など、いつもの料理に少しカルダモンをプラスするだけで、スパイシーになりコクと旨味が増します。

 

②肉の臭み取りに

カルダモンには口臭予防効果があるという事はすでに記載済みですが、このことから肉の臭み取りとしてもよく使われています。ヤギや羊など少しくせのある肉はもちろん、冷しゃぶ等普段はあまり気にならないけど、調理法によってニオイを消したいという時におススメです。

カレーやシチューなどの煮込み料理の時などに使えば、ニオイ取りだけでなく、味がしみこみやすくなります。

 

③コーヒーにいれても

カルダモンを使った飲み物と言えば有名なのはチャイですが、実はカルダモンはコーヒーに入れて飲むのもおススメです。

コーヒーには身体を冷やす作用がありますが、カルダモンを入れることで汗をかきやすくなり冬場でもポカポカ冷え知らずな体にすることが期待出来ます。

 

余談

カルダモンについて調べていたところ、気になる名前が何度も出てきました。

「カルダモンロール」

皆さんはご存じですか?

スウェーデンではポピュラーな菓子パンのようです。

北欧と言えば「シナモンロール」を思い浮かべる人が多いかと思いますが、どうやら今、カルダモンロールがとても人気を博しているようです。

その人気はなんとほとんどのカフェやパン屋で目にすることが出来るくらい。

どういったパンなのかというと、シンプルにいうと、シナモンロールのカルダモン版で、パン生地やフィリングにカルダモンが織り込まれています。

東京にもいくつかのお店で買うことが出来そうで、近々お休みの日にでも行ってみて、カルダモンが今どういった風に楽しまれているかを勉強してみようかな、と思った筆者なのでした。

 

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